最終処分場とは ｜スマイル解体@札幌

最終処分場とは、廃棄物を最終的に埋め立てたり、環境に影響を与えない形で処理したりする施設のことです。一般的に、最終処分場には 「管理型処分場」 と 「安定型処分場」 の2種類があり、それぞれの目的や処理方法が異なります。

1.《最終処分場の種類》

　a.管理型処分場

　　・主に「一般廃棄物」や「産業廃棄物」の中でも有害物質を含むものを処分する施設。
　　・周囲の環境に影響を与えないよう、防水シート（ライナー）や排水処理システムを備えている。
　　例：家庭ごみ、焼却灰、汚泥、廃プラスチックなど。

　b.安定型処分場

　　・比較的安定した廃棄物（自然に分解されず、環境負荷の少ないもの）を埋め立てる施設。
　　・雨水などによる有害成分の溶出リスクが低いため、特別な浸出水処理が不要な場合が多い。
　　例：がれき類、ガラス、陶磁器くず、金属くず、廃プラスチック（汚れのないもの）など。

　c.遮断型処分場（特殊なケース）

　　・放射性廃棄物や有害重金属など、極めて危険な廃棄物を長期間にわたり安全に隔離するための処分場。
　　・廃棄物が環境に漏れ出さないよう、完全に封じ込める構造になっている。

2.《最終処分場の役割》

最終処分場は、廃棄物の処理工程の最終段階を担う施設であり、以下のような役割を果たしています。

　・廃棄物の安全な処分
　・環境に有害な物質が拡散しないように管理する
　・リサイクルで処理できなかった廃棄物の受け皿
　・資源循環を進めても、最終的にリサイクルできない廃棄物を適切に処理
　・災害廃棄物の処分
　・地震や台風などの災害時に発生する大量のがれきなどを受け入れる

3.《最終処分場の問題点》

　a.埋立地の不足
　　・日本では最終処分場の残余容量が少なく、新しい処分場の確保が難しい状況。

　b.環境負荷
　　・埋立地からの有害物質の浸出や温室効果ガス（メタンなど）の発生が課題。

　c.住民との対立
　　・近隣住民との合意形成が難しく、新たな処分場の建設が困難な場合が多い。

4.《今後の課題と対策》

　a.最終処分量の削減 → リサイクルや再資源化を強化し、埋立処分の必要性を減らす。
　b.新技術の導入 → 焼却灰の資源化、埋立ガスのエネルギー利用などを推進。
　c.地域との共生 → 住民と連携し、環境保全と処分場の適正管理を進める。

◆最終処分場は、社会に不可欠な施設ですが、その維持・管理には多くの課題があります。今後は、廃棄物の発生抑制とリサイクルの推進が、処分場の負担軽減につながる重要な取り組みとなります。