大阪・関西万博（Expo 20... ｜スマイル解体@札幌

大阪・関西万博（Expo 2025）で起きている「工事代金未払い」問題について、報道ベースで分かっていることをまとめます。原因・対象・対応など。制度上の責任や今後の見通しについても触れます。

1.《現時点で分かっている未払い問題の内容》

◆以下のような実例・報道が確認されています

2.《原因・背景として報じられているもの》

◆未払い問題が起きている背景には、次のような要因が挙げられています

契約内容のあいまいさ・追加工事の発生：最初の見積りや契約に含まれない追加作業が発生したにもかかわらず、その範囲や金額について元請けと下請けで折り合いがついていない。

支払条件・履行の遅れ：元請け側が「遅滞（履行が遅い）」を理由に支払いを渋る、あるいは「不十分な仕事」と主張して差し引きをするケース。

資金繰り・資金の流れ問題：下請け業者が資金繰りに追われており、支払われないことで経営が圧迫される事例。元請け側の経理トラブルや資金が先に回っていない可能性も指摘。

許可・法令遵守の問題：未払いをされている業者の中には建設業許可を持っていない者が含まれていたという報告。無許可営業の疑いがあり、それが交渉・責任所在を曖昧にしている。

3.《行政・主催者側の対応》

大阪府が未払い・無許可営業の疑いがある元請け業者に対して「勧告」を行ったケース。建設業法に基づき、支払い履行を求めている。

下請け業者らが「被害者の会」を結成し、署名活動や公的な救済を求めている。

博覧会協会は、「民間契約同士の問題」という立場を取ることが多く、直接的な責任は否定する発言をしていることが報じられています。

一部の元請け業者に対し、未払い分の支払いを求める訴訟が提起されている。

4.《問題点・リスク》

下請け業者の倒産リスク。未払いが続くと、経営が成り立たなくなる恐れ。

工事現場での遅延・開館の遅れ。未払いを理由に作業が止まる・完了できないケースがあり、パビリオンが予定通りにオープンできない事態に発展。

行政による規制の必要性。無許可営業の疑いがある業者が関与している、という報道もあり、法令順守や契約管理の体制の強化が求められている。

5.《現在の状況・進展》

未払い被害者らは「被害者の会」を作り、署名などの活動をしており、既に約 4〜5 万筆の署名を集めて大阪府や万博協会に対して救済策を求めている。

行政側（大阪府）は未払い・無許可の疑いについて調査・勧告を行っており、対応を迫っている。

裁判による請求も行われ始めており、数億円規模で未払い金を求める訴訟が複数。

6.《課題・責任の所在》

万博協会は「契約の主体は民間企業同士のものであり、発注者や主催者として直接の責任はない」という立場を繰り返しています。

元請け業者の契約内容・履行状況・許認可の有無が不透明であり、どこまで元請けが責任を持つか、また監督をしていた機関（行政や協会）の関与の程度が問われています。

法令・契約の整備・公正な支払い慣行を保障する仕組みが不十分であったという指摘があります。

7.《今後の見通し・可能な対応》

◆以下のような対応が考えられます

訴訟による解決：未払い業者が元請け業者を裁判所に訴えるケースが既に始まっており、判決・和解によって支払いが進む可能性。

行政処分・命令：建設業許可の確認、無許可営業に対する停止命令など。大阪府はすでに勧告を出していて、必要なら営業停止等の措置も検討中。

救済制度の検討・実施：被害者の会などが国・府・協会に救済策を求めており、今後公的な支援や補償の仕組みが設けられる可能性。

契約管理・監督の強化：今後の工事契約・支払い契約の明確化、元請け業者の評価・許可チェック、遅延や不備があった場合の責任所在の明文化など。行政や博覧会協会にも改善が期待される部分。