「井戸の埋め戻し」について ｜スマイル解体@札幌

1.《井戸の埋め戻しとは？》

使われなくなった井戸を、安全かつ環境に配慮して閉鎖・埋設する作業のことです。

◆特に以下のような井戸が対象となります。

・古くなって使われなくなった井戸

・建物解体や土地開発に伴って不要になった井戸

・水が枯れてしまった井戸

2.《なぜ井戸をそのまま放置してはいけない？》

◆安全性の問題

・井戸の蓋が腐食・破損すると人や動物が転落する恐れがあります。

◆地盤沈下のリスク

・空洞が地中に残ると、上に建物を建てた際に地盤沈下が起こる可能性があります。

◆地下水汚染の懸念

・不衛生な物が流入すると、地下水の汚染につながることがあります。

◆心霊・風水的な配慮

・古来より井戸は神聖なものとされてきたため、丁寧な「閉じ方」が求められることもあります。

3.《井戸の埋め戻しの基本手順》

① 調査

・井戸の深さ・水の有無・周囲の地盤状況を確認。役所への確認も必要な場合あり。

② 祓い清め（任意）

・地元の風習や施主の希望によって神主によるお祓いや供養を行うことも。

③ 汲み出し

・井戸内の水を完全に抜き取り、異物などがないか確認。

④ 埋め戻し

・砂利・砕石・山砂・セメントミルクなどを用いて空洞をしっかり埋める。状況によりベントナイトなども使用。

⑤ 転圧・整地

・上層部は転圧をかけて沈下を防止し、必要に応じて地盤改良を実施。

4.《よく使われる埋め戻し材》

(a).山砂・川砂

・排水性が良く、締め固めやすい。

(b).砕石（C-40など）

・転圧に強く、空洞の埋め戻しに適している。

(c).セメントミルク

・流動性が高く、深い井戸や地下水の多い場所に。

(d).ベントナイトスラリー

・地下水の流動を遮断する必要がある場合に有効。

5.《行政への確認・届け出》

井戸の埋め戻しは、自治体によっては届出や報告書の提出が必要になることがあります。特に地下水保全に関わる地域では、水質保全条例などが適用されることがあります。工事前に管轄の市役所・区役所に相談しておきましょう。

6.《専門業者への依頼が望ましい》

井戸の深さや地中構造の状況に応じて、適切な埋戻し材や工法を選定する必要があるため、専門業者に依頼することが推奨されます。また、供養や儀式が必要な場合にも、対応経験のある業者を選ぶと安心です。