山留工事とは ｜スマイル解体@札幌

山留工事（やまどめこうじ）は、建設工事において土が崩れるのを防ぐための工事で、特に掘削工事を行うときに非常に重要です。以下に詳しく説明します。

🌍 1.《山留工事とは？》

■ 定義：

　・山留工事とは、掘削に伴って周囲の地盤や構造物を保護するために、土の崩壊や地下水の浸入を防ぐ工事です。

🏗️2.《目的》

　・掘削面の土砂崩壊の防止

　・隣接する建物・道路などへの影響の防止
　
　・作業員の安全確保

　・地下水の管理（場合によっては遮水効果も）

🔧 3.《主な山留工法》

　（a）. 親杭横矢板工法

　　・鋼製の杭（親杭）を打ち込み、その間に矢板（板）を差し込んで土を支える。

　　・小規模な現場や短期間の工事に多く使われる。

　（b）. 鋼矢板工法

　　・鋼製の矢板を地中に打ち込んで土を支える。

　　・遮水性があり、地下水対策としても有効。

　　・港湾、川辺の工事などでも使われる。

　（c）. 地中連続壁工法（ソイルセメント壁、RC壁など）

　　・地下深くまで連続した壁を作ることで、高度な土圧・水圧にも耐えられる。

　　・大規模な都市部の地下鉄工事やビル地下などに使用。

　（d）. SMW工法（ソイルミキシングウォール）

　　・土とセメント系固化材を混合・攪拌して壁を作る。

　　・地盤改良と山留を兼ねる工法。

🛠️ 4.《山留支保工（補強構造）》

　・山留工事では、山留壁だけでなく支保工（しほこう）＝補強材も重要です。

　・切梁工法：山留壁と山留壁の間に「切梁（ブレース）」をかけて補強。

　・アンカー工法：地中にアンカーを打ち込んで山留壁を固定。

　・腹起し・火打梁なども支保工（しほこう）の一部。

📌 5.《注意点・課題》

　◆周辺地盤への影響：

　　・振動や地盤沈下を起こすことがある。

　◆地下水対策：

　　・遮水性の高い工法を選定する必要あり。

　◆施工管理：

　　・掘削中は常に安全性を監視。

🏗️ 6.《山留工事の実施フロー（簡略）》

　（a）.現場調査（地盤調査）

　（b）.山留設計（工法・支保工（しほこう）の選定）

　（c）.杭・壁の施工

　（d）.支保工（しほこう）の設置

　（e）.掘削開始（段階的に支保工（しほこう）追加）

　（f）.構造物完成後、山留撤去または埋戻し

📚 7.《まとめ》