「廃棄物処理法」の概要 ｜スマイル解体@札幌

「廃棄物処理法（正式名称：廃棄物の処理及び清掃に関する法律）」は、日本における廃棄物の適正な処理と環境保全を目的とした法律です。以下にその概要をわかりやすくまとめます。

■ 1.《基本情報》

【制定年】

・1970年（昭和45年）

【目的】

・廃棄物の排出を抑制し、適正な処理と再生利用を推進することで、生活環境の保全と公衆衛生の向上を図る。

■ 2.《廃棄物の定義》

・廃棄物とは、「不要となった物」で、次の2つに大別されます。

◆一般廃棄物

・主に家庭などから出るごみ（生ごみ、紙くずなど）

◆産業廃棄物

・事業活動に伴って生じるごみ（建設廃材、廃油、汚泥など）

※さらにこれらの中でも毒性・危険性が高いものは「特別管理廃棄物」に分類され、特別な処理が必要です。

■ 3.《主な規制内容》

【排出者責任】

・廃棄物を出した人（事業者や住民）は、適切に処理する責任があります。

【許可制度】

・廃棄物の「収集運搬」や「処分」は、都道府県知事等の許可を受けた業者でなければ行えません。

【マニフェスト制度（産業廃棄物管理票）】

・排出から最終処分までの流れを記録・確認する制度。産業廃棄物が不法投棄されるのを防止します。

【委託契約の義務】

・排出事業者が廃棄物処理を委託する際は、書面による契約が必要です。

【不法投棄の禁止】

・廃棄物をみだりに捨てること（山や空き地などへの投棄）は厳しく禁止されています。

■ 4.《関連法との関係》

【循環型社会形成推進基本法】

・廃棄物処理法と連携し、3R（リデュース・リユース・リサイクル）を基本にした社会づくりを目指す。

【PCB特別措置法】

・有害物質であるPCB廃棄物の厳格な管理と処理を定めた特別法。

■ 5.《近年の動向》（例）

◆電子マニフェスト制度の普及

・JWNETによるデジタル管理が進展。

◆脱炭素・SDGsとの連携

・廃棄物の再資源化による環境負荷低減への取り組みが強化。