「周知の埋蔵文化財包蔵地」とは ｜スマイル解体@札幌

「周知の埋蔵文化財包蔵地（しゅうちのまいぞうぶんかざいほうぞうち）」とは、日本の文化財保護法に基づき、埋蔵文化財（主に遺跡や古墳など）が地中に存在することが、すでに知られている土地を指します。

🔍 定義と特徴

●「埋蔵文化財」とは

・土の中に埋まっている文化財のことで、遺跡、古墳、貝塚、住居跡、墓地、古代の道路や建物跡などが含まれます。

●「周知の」とは

・自治体（都道府県や市町村）などが、調査や研究を通じてその場所に文化財が存在することを把握している、という意味です。

●指定ではなく「周知」

・法律による指定地（史跡など）とは違い、正式な指定はされていなくても、事実上その存在が知られている場所です。

🏗️ 建設や開発時の影響

この場所で開発・工事などを行う場合には、文化財保護法第93条に基づき、事前に「埋蔵文化財の包蔵地に該当するか」を確認し、必要に応じて「試掘調査（試験掘り）」や「本調査（発掘調査）」を実施する義務があります。

✅ 工事前の流れ（概要）

・市区町村の教育委員会に開発届出を提出

・必要に応じて調査指示（試掘・発掘）

・調査結果により、文化財の保護措置または工事変更・中止指導の可能性あり

🗺️ どうやって確認する？

◆各自治体の教育委員会の文化財担当課

・一部の市区町村では、ウェブサイト上に地図（遺跡地図）を公開しており、住所や地番を入力すれば確認可能です。

🌍 地図の見方と活用方法

① 位置表示・凡例

赤い塗りつぶしや帯：埋蔵文化財包蔵地として「周知」されている範囲を示します（例：都城市や飯田市など）

凡例には、「古墳」「集落跡」「城館跡」「窯跡」などの種類が示され、調査前に土地にどのような遺構があるかを判断できます

② オンライン地図 or PDF

多くの自治体（札幌市・兵庫県・松山市など）は、GIS形式やPDFで遺跡地図を公開しています。札幌市では「索引図」→「図面番号」から詳細地図へアクセス可能です。

東京都や大阪府など大都市圏では、インターネット上の地図情報システムを利用して簡単に閲覧できます。

③ 自治体による対応窓口

地図だけでは判断が難しい境界付近の場合は、教育委員会文化財担当課に問い合わせが推奨されています。FAXやメールで照会する手段も多くの自治体で用意されています。

例えば、秦野市では「はだのWEBマップ」から遺跡範囲を確認でき、隣接地含む工事の場合は事前相談が必要です。

✅ 次にとるべきステップ

・該当自治体の地図情報を確認

→　 札幌在住とのことなので、例えば札幌市公式サイト（「地図からさがす」セクション）から遺跡地図を確認すると良いでしょう。

・住所または地番から索引図で該当地を確認

・詳細図面を開き、色や凡例を確認

・不明な場合は教育委員会へ照会

📝 まとめ