建築の基礎の種類 ｜スマイル解体@札幌

建築の基礎は、建物の荷重を地盤に伝える非常に重要な構造部分であり、建物の安定性や耐震性に大きく関わります。基礎は主に以下の2つの種類に大別され、さらに細かく分類されます。

1. 【直接基礎】（浅い基礎）
地表に近い地盤が十分に支持力を持つ場合に使われる、浅い位置に設ける基礎です。

「布基礎」と「べた基礎」は、木造住宅などの低層建築でよく使われる「直接基礎」の代表的な2つのタイプです。それぞれの構造、メリット・デメリット、適用条件について詳しく解説します。

🧱 A.布基礎（ぬのきそ）

🔹 構造・特徴

・建物の壁や柱の下に沿って帯状にコンクリートを打設した基礎。

・間の部分（床下）は土がむき出しか、防湿処理されている程度。

🔹 メリット

・材料が少なくて済む → コストが安い

・軽量な建物に適している（主に木造住宅）

🔹 デメリット

・不同沈下に弱い（地盤が均一でないと傾く可能性）

・床下の湿気やシロアリ対策が必要

・耐震性がやや劣る（全体で支えるわけではない）

🔹 適用例

・良好な地盤（地耐力20kN/㎡以上）で、軽量な木造住宅

🧱 B.べた基礎（ベタ基礎）

🔹 構造・特徴

・建物の下全体に鉄筋コンクリートを一面に打設。

・底板と立ち上がりで構成される箱型の構造。

🔹 メリット

・建物の荷重を面で分散 → 不同沈下に強い

・床下からの湿気・シロアリ侵入を防ぐ

・高い耐震性

🔹 デメリット

・コンクリート量が多く、コストが高い

・地盤が良好でも過剰設計になる可能性あり

🔹 適用例

・軟弱地盤

・二階建て以上の住宅、地震が多い地域

・住宅性能を重視する住宅（高気密・高断熱住宅など）

🆚 比較まとめ表

🔍 結論・選び方のヒント

・コスト優先・地盤が良好 → 布基礎

・耐震性・防湿性重視／地盤が弱い／2階建て以上 → べた基礎

2. 【杭基礎】（深い基礎）

地表近くの地盤が弱く、建物の荷重を深い支持層に伝える必要がある場合に使われます。

🎯 基礎の選定に関わる要素

・地盤調査の結果（土質、支持力、水位）

・建物の構造（木造、鉄骨造、RC造など）

・建物の規模・重量

・周囲の環境（隣接建物、地震の多さ、地形）