「解体業と労働安全衛生法」につ... ｜スマイル解体@札幌

まず、解体業とは、建物や構造物などを取り壊す作業を行う業種です。古い建物の撤去や再開発に伴う解体工事が主な業務であり、重量物の取り扱いや高所作業、有害物質（アスベストなど）を含む可能性のある建材の処理など、危険が多く伴います。

【労働安全衛生法との関係】

◆労働安全衛生法（労安法）は、労働者の安全と健康を確保するための法律であり、解体業にも厳密に適用されます。以下のような点で深く関わります。

1. 《作業計画の届出義務》（第88条）

・解体工事を行う際、一定規模以上の作業（例えば高所作業・重量物の使用など）では、作業開始前に所轄の労働基準監督署長へ「作業計画書」を届け出る義務があります。

2.《特定作業の規制》

・解体業では以下のような特別教育または技能講習が必要な作業が多く含まれます。

(a)石綿（アスベスト）除去作業 → 石綿作業主任者の選任と特別教育

(b)高所作業（足場組立・解体等）→ 足場の組立等作業主任者

(c)ガス溶断、重機操作 → それぞれに応じた資格と教育

3.《元請事業者の責任》

・元請業者は、下請業者の労働者に対しても安全衛生管理体制を整える義務があります。

・危険予知活動（KY活動）や作業前ミーティングの実施が求められます。

4.《安全装備と保護具の使用》

・防塵マスク、安全帯、ヘルメット、防護服など、現場に応じた適切な保護具の着用が義務づけられています。

5.《健康診断・作業環境測定》

・粉じんや有害物質のある現場では、定期的な健康診断や環境測定が必要です。

【違反した場合の罰則】

・違反内容によっては、罰金刑・懲役刑、工事の停止命令が課される可能性があります。

・労働災害が発生した場合、事業主の民事・刑事責任も問われます。

【まとめ】

◆解体業は危険性が高いため、労働安全衛生法の中でも特に厳しい規制がかけられています。作業計画、適切な教育、安全装備、健康管理を徹底し、労働者の命と健康を守る体制づくりが不可欠です。